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第98回 伊東 智

『体脂肪が教えてくれた事』

人間という生き物は自分に優しく人に厳しい。
自分自身は“自分に厳しくあれ”と行動してきたつもりでしたが
例外ではなかったようです。
昨年の6月、そろそろ梅雨も本格的になるある日。
いつものようにスニーカーの紐を結ぼうと前屈姿勢になった時、“息苦しい……”
呼吸が出来ないことに気付きました。
確かに、ここ数年ベルトの穴の位置が少しずつスライドしていたのですが、
「まっ、いいか。」と自分を知ることから逃げていました。
毎晩、晩酌をして過剰なカロリー摂取。そして運動不足。
今 流行のメタボリック症候群の代表例のような生活習慣です。
恐る恐るヘルスメーターに乗ってみると、相撲部屋からスカウトされそうな
3ケタの数字が表示されていました。
このままでは確実に成人病になると確信した私は大幅な生活改善を実行しました。
その1 毎晩の晩酌をやめ3日に1回〜4日に1回程度にする、
その2 朝又は夕方に1時間程度のウォーキングを最低 週4日行い。
腹筋、腕立てなどの筋トレも合わせて行う。
その3 車での移動を少なくする。
以上のような生活スタイルに変えてみると、また新しい時間と些細な発見をすることに気付きました。
夏から秋への変わり目である9月上旬。
いつものようにウォーキングをしていると、歩きはじめて5分程度で汗が出る。
気温も30℃ぐらいで湿度も高く空気が重い。蝉の声がよりいっそう不快感を増す。
中旬。そろそろお彼岸“暑さ寒さも彼岸まで”の言葉通り
気温、湿度のバランスが良くなり、私には最高の季節です。
虫の声も蝉からコウロギの鳴声にバトンタッチ。
9月下旬には鶴見川沿いの土手には彼岸花が咲きほこり土手の斜面に浮かび上がるように真っ赤な花が点在しています。
そして10月… 綺麗だった彼岸花も枯れてしまい、夕方になると少し寒さも感じるようになり冬を思い出す頃です。
このような季節の移り変わりは“物作り”人としてとても重要であり、大きな
発見でもあります。また些細な発見ほど幸せに思えるものでした。
そして半年が過ぎ私はと言えば......
ヘルスメーターの表示は3ケタから2ケタへ変化し、スニーカーの紐を前屈姿勢で
結べるようになりました。これは大きな幸せです。

2007/01/27

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