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第289回 藤江 創

『 エネマネハウス 』

エネマネハウスを体験してきました。
エネマネハウスとは、「“学生が考える、将来の家”をテーマに、“エネルギー”、“ライフ”、“アジア”の3つのコンセプトの下、先進的な技術や新たな住まい方を提案するモデルハウス5棟を建築・展示する」というもの。
今年のテーマは「2030年の家」です。詳しくは、エネマネのホームページをご覧下さい。
https://sii.or.jp/emh2015/

その中から、横浜市に拠点を置く、関東学院大学の「グリーンハット2030」を紹介。
四角い平屋のボリュームとスケルトンの切妻屋根の構成。
四角いボリュームは居住ゾーン。ペリメーターゾーンを蓄熱床として、断熱建具で仕切っています。緩やかな温度調整ができそうです。
スケルトンの切妻屋根には太陽光給湯システムと太陽光発電パネル、そして潅水用のパイプがルーバー状に配置されています。その下は全面屋上菜園です。この屋根部分は手作り感があふれでています。
しばらく、1階のリビングで座っていて感じたのは、日本の古民家に行った時に感じる心地よさ。
一段下がった土間上の台所と繋がる、小上がりの居間。
風を入れたければ、サッとあけられる引き戸。
天井の低さに多少圧迫感を感じましたが、施工性と外観デザインを考えれば、バランスはとれているように感じました。

また、設備機器過多になりがちな、ZEHにあって、ごくシンプルな機械だけで作り上げたことにも好感がもてました。
そして、良い意味で「これならDIYで建てられそう」と感じました。
これは、「高価でフル装備のZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)ではなく、住み手自らが参加することによって、誰もが手に入れられる可能性のある「アフォーダブルなZEH」」という彼らのコンセプトを体現していると思います。
関東学院以外の4つの住宅も、同じように見所が沢山あります。
学生が施工にも積極的に携わっているので、仕上げの荒さは目立ちます。
しかし、アイデアコンペでは得られない、実際に作ったからこその達成感や発見があったのでしょう。
説明する学生の言葉にはエネルギーが満ちあふれていました。
今回の一般公開は2回に分かれて行われます。
前期はすでに終わりましたが、後期は10/30~11/1です。 建築や住宅に興味をもたれている皆さん(国民全員かな?)遊びにいってみてください。発見がありますよ。

2015/10/22

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