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第276回 安田博道

『 イラン旅行 』

今年の夏、イランに行った。
何故イラン?と聞かれるのだけれど、友人に誘われたから、と答えるしか無くて僕にとってもアクシデントのような旅行だった。

ニュースに聞く中東情勢はとても危険なイメージがあるけれど、イランはどこ吹く風、いたって「安全」だった。少なくとも僕の会ったイラン人は親切な人が多くて、旅行しやすい国であった。

イランの名所旧跡をめぐる旅でとても印象深く思ったことがある。
最初に宿泊したホテルがそうだったのだが、イランの住居は、地下に向かっている、気がする。
伝統的な建物の作り方は、地面を掘って、掘り出した土を日干しレンガにして、壁を立上げ、ボールト屋根にする。
つまり掘ったところを地下空間にして、掘った土を壁や屋根などの上部構造にしている。
その場で出た土は、その場で処理しましょ。
自分ちの建材は、自分ちでまかないましょ。
究極の地産地消である。

僕らみたいに、遠くカナダから木材を輸入し、中国の石を使い、西洋の衛生陶器を使っての建築ではないのだ。
ま、勿論、イラン住居といえども、現代ではいろんな建材が使われているけれど。

住居が地下に向かうのは、もう一つの理由がある。
地下は、涼しい、のである。 日本みたいに湿気が無いから、日差しを遮る地下は、本当に快適であった。

2014/12/25

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