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第272回 藤本幸充

『 八景-洲崎の町屋 』

洲崎の町屋には現在20代から80代までの、各年齢層の方々が住んでいる。
右手の白壁の椅子の向こうに共同のダイニングキッチン入口其の奥に明るい出入り口が見えるが、その手前が共同のラウンジとなっている。
最近の賃貸住宅でも共用部分の豊かさが入居の良しあしにつながっている。
それと同時に、このようなシェアハウスにおいては、住んでいるオーナーさんは個々の住人にかかわらざるを得ない。
おせっかいお母さんも程があるがオーナーさんとしては一人暮らしをするよりも、子どもの様な世代と日常的にかかわれる、近所の仲間が自然に集まる、など地域社会とのかかわりが格段に増える。
季節のイベント企画や週末のお茶会など、忙しさがそのままオーナーの生きがいになっている。
また若い人にとっては一人暮らしのアパートに帰るより、大きな一軒の家に帰る、家族みたいな顔ぶれがいるところに帰る、それは心の中の豊かさに通じるという。
世の中、空家問題が身近になってきている。私の住む鎌倉、湘南も周辺の分譲地は老人の一人暮らしが多かったり、家を引き払って老人ホームに移ったり空家が増える要因に事欠かないがオーナーが住む古家を自主管理型のシェアハウスにして若い人たちとともに暮らすまた同世代、あるいは気の合った仲間と住むことも賃貸という、一つの事業の形をとれば大いに入りやすいと思うのだが。

2014/10/17

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