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第262回 野口泰司

『 ソメイヨシノ、群生する水草 』

家から近くの和泉川へ、よく散歩やジョギングに出る。 3月末から4月にかけて、枯れ色した川岸の草はらが日々緑色を帯びていくと、川の西側に大きく円弧状に連なるソメイヨシノがほぼ白に近いピンクの花を一斉に咲かせる。
1~2週して、その花びらがはらはらと風に舞う。枝々に薄茶色の若葉が一気に芽吹く。そして、瞬く間にその色をうす黄緑に変えると、夏に向かって日増しにその濃さや密度を増していく。

そうしたソメイヨシノの移ろいに並走するように、確実に進行している(毎年、私が密かに楽しみにしている)一寸凄い?、もう一つの、「自然の動き」。

ソメイヨシノが咲く川岸を1、2キロ下ると、対岸に低く一直線にかけ渡された巾70センチほどのシンプルな木の橋に出会う。そして、その上流側一帯と下流側かなりの距離の浅瀬や川沿いに、根元から細くしなやかな葉を勢いよく伸ばして群生する水草を目撃する。
(水草はガマ科の植物のようであるが、まだ特定出来ていない。その他の水草も散見される。)

昨日3月24日、散歩の折に撮ってきた写真であるが、橋の上流東側に、その水草が早くも群生している。もう50~60センチほどはあろうか。

反対側から撮影した昨年6月29日の写真。どうだろう、前の写真と同じあたりの水草が見事に勢いづき、背丈を倍以上に伸ばしボリュームを増し、むっくりと盛り上がっている! まるで生き物のようではないか。

同じ日、少し下流に下った位置から、上流の橋方向に向かって撮る。
水草が水面を、両岸から襲いかかり埋め尽くすばかりの勢いである!

毎年繰り返される「自然の動き、その進行」。出会うたびに、その勢い、力強さ、迫力が、私の心を捕える。自然って凄い、と心底感服してしまう。

2014/04/27

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