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第218回 北川裕記

『 ロックフォードの事件メモ 』

留守番電話のアップ。
「私立探偵ロックフォード。お名前とご用件をどうぞ。お返事は後ほど。」
この後のオープニング・テーマがまたカッコ良かったんです。
留守番電話の存在すら知らなかった当時の私には、インパクトのあるオープニングでした。

懐かしいなぁ。
現在40歳代半ばより上の方なら、ご存知の方も少しはいらっしゃるでしょうか。
何故か、横浜→矢作俊彦の小説→探偵、という連想で思い出しました。
中学1年から高校1年まで毎週土曜日の夜(放送は半年ずつでした)、欠かさず見ていたアメリカのTVドラマです。主演は、映画「大脱走」にも出演していたジェームズ・ガーナー。
名古屋章さんの吹き替えがピッタリでした。
「コロンボ」や「コジャック」のように誰もが知っている人気番組ではなかったと思いますが、住んでいた名古屋では番組のファンクラブがあったことを、後に新聞で読んで知りました。

このドラマがどうしてそんなに好きだったのか。
考えてみると、ストーリーの面白さや登場人物達が魅力的だったことは勿論ですが、同時代のアメリカの暮し(今にしてみれば、ものすごく限られた地域の、ですが)が感じ取れたことも当時の私には大きな理由だった気がします。
主人公の探偵、ジム・ロックフォード。例えば、彼が良く食べていたのが、小さな器に入ったチリビーンズにクラッカーを割って入れたもの。大食漢と思っていたアメリカ人があんな少しの食事で平気なのか、いつも不思議でした。住まいがビーチに留めたトレーラー・ハウス、っていうのもなんだか身軽そうで、妙にリアルに感じられました。

時代の空気を反映してか、ハッピー・エンディングばかりでなく、後味がほろ苦いようなストーリーも多かったように記憶していますが、大好きでした。
どこかで再放送しないかなぁ。

2011/06/04

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