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第136回 野口泰司

『 風にそよぐ、バルコニー植木鉢の「えのころ草」 』


この冬水をやり過ぎ、根腐れしてしまった為か、植え替えたアメリカンブルーが新芽を出すことなく枯れてしまったり、手を入れることなく放置してあったバルコニーの合計4つの鉢から、「えのころ草」が見事なくらい元気に育ち、カメラでのぞくと、風にそよいでまるで小さな野原の丘の叢のよう。

「えのころ草」、娘達が小さかった頃買い求めて読んであげた絵本「野の草花」(福音館発行)でその名を覚えた、枝の先に可愛らしいもじゃもじゃの頭をつけ、すーっとかっこいい細長い葉をつけた、皆さんもよくご存知のいわゆる「雑草」。

若い頃、遅くまで飲んでとめてもらった仕事仲間S君の吉祥寺の下宿で、翌朝、窓辺の鉢に色々な雑草が植えられているのを発見して、大笑いしたあの頃を思い出しました。

神戸三神山の建築家石井修さんの自邸を、これも建築仲間数人で訪ねた時に、その屋上が腰の高さくらいの雑草で覆われ、黄色い花まで咲き乱れていて歓声をあげたことも、蘇ってきました。

雑草を植える、結構いい感じです。植えるというより放っておけば、季節がくると、自然にたくましく芽吹き、育ち、風に吹かれ、晩秋には枯れて土に戻っていく。
うーん。今年の夏は、いや来年も、我が家のバルコニーはこれでいってみようかな。

2008/07/05

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