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第121回 水口裕之

『 空から見てわかること 』

気がつけばここ何年も日本国内から出ていなくて、ふと海外に出たいなと強く思ったりする時もあります。最近はそんな時には決まって「Google Earth」で遊んで気晴らししています。地球儀をクルクル回すような感覚で、宇宙飛行士やパイロット、はたまた鳥になったような気分で自由に地球上を飛び回ることができます。面白すぎて仕事にならなくなってしまうのはかなり難点ですが。。。
上空から見た都市の姿はまさに芸術そのもので、地上から見る以上に街の個性が見えてくるように思います。このことは都市計画の研究にはおおいに役立つだろうし、これからは建築家ではなく都市計画家を志すよう若者が増えてくるかもしれません。

昔、自分が設計した建物を発見したりするとそれはちょっとした感動で、建築というのは「地図に残る仕事」だと言われてきましたがこれからは航空写真に残る仕事だと言い改めないといけないかも。これだけ見えてしまうとやはり屋根(屋上)も第5の立面としてデザインを意識せざるを得なくて、屋上緑化とか、特徴的な屋根の建築が今後増えそうです。屋根に何らかのサインを残したいような気持ちにもなってきてしまいますよね。

建築家の職能として、1/2500の白地図から1/100の平面図〜原寸の詳細図まで異なる縮尺の図面上の空間を縦横無尽に駆け巡っている感覚があって、それはちょっとした快感です。図面のCAD化の恩恵によって、例えば1/100の図面を描きながら原寸での納まりも同時に検討するなど、その感覚はよりシームレスになったような気がします。この「Google Earth」によってさらに宇宙からの視点という超マクロな視点を我々は手に入れることができたのであって、これは今後建築のデザインに何らかの影響を与えるのでしょうか??

2007/10/20

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