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No.02 建築士の資格、建築家の資格

よく「建築家の資格は?」という声を耳にしますが、それにはまず「建築士の資格」について理解しておく必要があります。

建築士は、建築士法で定めれた一定規模建築の設計・監理を行うのに必要な資格です。1級建築士、2級建築士、木造建築士の三段階に分かれています。

その段階に応じて建てられる建物の構造や規模が定められていますが、ここでは便宜上、木造建築士は2級建築士の一部、2級建築士は1級建築士の一部の範囲でしか業務を行うことは出来ず、そして1級建築士は全ての建物を設計、監理できると理解しておきましょう。

そして、1級建築士は数ある国家試験の中でも群を抜いて難しい試験だと言われています。

昨年(平成14年)の1級建築士受験者は約5万4千人で、その内合格者は約3700人、合格率に直すと約7%でした。一般的に難しいと言われている医師国家試験の合格率が85%程度ですので、それと比較してもその難しさが分かります。

(ちなみに、日本で建築士法を作り、自ら1級建築士の第一号となったのはあの田中角栄氏です。)

その狭き門をくぐり抜け、晴れて1級建築士となれる訳ですが、資格であるため、ハウスメーカー、施工会社、ゼネコン、不動産会社など至るところに1級建築士が所在しています。

企業によっては、1級建築士の数を会社のブランドや信頼として捉え、率先して社員に受験を進めるところもあるようですが、1級建築士だからといって一概に建築家と呼べる訳ではありません。

一方で、建築家という資格は存在しないため、建築家になるための試験もありません。

いってしまえば、私は建築家ですと名乗ってさえしまえば、誰でも建築家になれるのです。(設計を行ってない人が建築家と名乗る事はないでしょうが、実際に1級建築士の資格をもたないで建築家と呼ばれている人は存在します。)

ただ現在は、ほとんどの建築家が1級建築士の資格を保有し、1級建築士事務所の登録をしています。自らの責任の上で設計を行うには最低限必要な資格であることは間違いないでしょう。

自分で簡単に名乗ることが出来る建築家ですが、何よりもまずは、他に認められることが必要です。

それにはやはり、多くの経験や実績、そして何よりも設計に対する考え方をしっかり持ってなければなりません。もちろん、デザインやセンスが必要なのは言うまでもありません。
また、住宅一件にどれだけの思いを込められるのかの情熱も大切です。

1級建築士の数は日本で25万人を超えると言われています。しかし、本当の意味で建築家と呼べるのは、その中で1/10に満たない存在であることは確かです。

何を基準に建築家と呼ぶのかは、実に曖昧な事ではありますが、設計に対する考えをしっかり持ち、自分の責任の上で設計業務を行う。そして、自他共に認められる存在であることが建築家の条件といえるでしょう。

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